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ドリップかん水の有効性-拓殖大学 竹下教授の研究報文より

ドリップかん水とは、

ドリップ(点滴)のように、1滴づつ水をあげて厳密な

養水分管理を行うというもので、節水、収量の増加、

農薬の削減など多くのメリットがあります。

ドリップかん水発祥の地は、砂漠の国・イスラエル。

現在も最先端技術を用い、いかに水を節約して

効率よく作物を栽培するかを研究し続ける農業大国です。

 

雨が降る水が豊富な日本で節水?ドリップかん水??と

思われるかもしれませんが、その有効性を証明した

レポートがあります。それは・・・

PDF『ドリップ灌漑およびドリップ・ファーティゲーションが

露地ピーマンの収量に及ぼす影響』

※クリックするとPDFファイルが開きます。

 

PDF『ドリップ灌漑およびドリップ・ファーティゲーションを

用いたスイートコーン栽培における増収効果および多本取り』

※クリックするとPDFファイルが開きます。

 

『日本を救う未来の農業-

イスラエルに学ぶICT農法(ちくま新書)』の著者で

拓殖大学国際学部農業総合コースで教鞭をとる

竹下正哲教授が「農作業研究」に発表した研究報文です。

竹下教授は、日本の農業が世界で戦うためには

イスラエル式ICT農法を手本に

劇的に変わる必要があると唱えます。

 

イスラエルは農地の99.6%でドリップかスプリンクラー

によるかん水が行われており、単位面積あたりの収量は

世界トップクラス。

日本でかん水システムを導入している農地は17%で

ドリップかん水に限るとわずか2%。

その目的は自動化や省力化、夏場の高温対策が主で

収量増を狙ったものではありません。

 

 

竹下教授は、「ドリップかん水は日本でも収量を

上げることのできる栽培方法である」と仮説を立てて

大学内の農園で栽培実験を開始。

露地において、ドリップかん水を行う区画、

行わない区画、自動で施肥を行う区画、行わない区画・・・

様々なパターンの区画で作物を栽培しました。

土壌水分や気象データの収集、生育状況の違いなどを

観察し、それが収穫量や作柄にどのような影響を

与えたかを詳細に記録・分析しました。

(ちなみに、かん水システムはサンホープの商品が使われています!!!)

 

その結果は・・・

ピーマン、スイートコーンとも

仮説通り収量の増加を確認。

作物の成長に必要なタイミングで、確実に、適正な量の

養水分を与えることが収量増加に深く関わる

ことが明らかになりました。

「日本の農産物の味は世界一。収量を増やして

価格を下げることができれば、日本は

世界トップクラスの農業大国になることができる

(著書『日本を救う未来の農業-イスラエルに学ぶICT農法』より)」。

 

日本の栽培を大きく変える貴重な基礎研究資料です、

ぜひご一読ください。

sunhope mailmagazine vol.5